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テンヨのはなし

新CMご紹介&メイキング裏話(1)

2016.04.01
CM制作日記

この度、2016年4月にテンヨ武田のテレビCMをリニューアルすることなり、構想から約1年半の時間をかけ、思いを込めたムービーをついに作り上げることが出来ました。今回は、そんなCM制作までの道のりや、撮影の時のお話を少し書いていきたいと思います。

新CM制作のきっかけは、皆さまからの声でした

まず、CM内容を見直すきっかけになったのは、2014年のビミサン発売50周年・白だし発売30周年を記念して企画したプレゼントキャンペーンでした。各地域でビミサンや白だしをご愛用いただいている方々へのお礼として、ビミサン、白だしを総勢290名様にプレゼントする抽選イベントを行いました。その時に、ビミサンや白だしを使用したきっかけや、実際にどんな料理に使っているかなどを、応募していただいた方々に簡単なアンケートでお聞きしたのです。

わずか1か月の期間しか受付をしなかったにも関わらず、1,000通をゆうに超える応募数になり、その結果、どちらも両親や祖父母が使用していたから自分も使っているという方が多く、ビミサンや白だしは母、父、祖母の味、という意見がとても多かったので、改めて商品の持つ歴史の長さや重みを実感しました。

その時ふと、これまでのCMといえば、色んな使い方を伝えたり、商品の中身の良さをアピールしたりした内容が多くて、愛着を持っている人たちがたくさんいるような商品でも、実際に使っている人の想いや感情が入っていない内容のものが多いような気がしたのです。

応募者の方々から挙げていただいた料理の数も、200種類を超えるレシピと思い出がこれでもかと書かれていて。調味料を製造している私たちよりも、長年使っているお客様の方がよっぽど商品の良さを分かっていると痛感して、少し恥ずかしい気持ちにすらなりました。

今度のCMでは、料理を通した家族の風景を表現できればと思い、15秒では収まりきらなかった感情の動きや親の想い、なんていうのもショートムービーに込めたつもりです。

じつは中腰で演技に挑みつづけた俳優さん

今回、お父さん役に来ていただいた俳優の方は、180㎝のモデルのような体型の方で、(およそ山梨県内ではあまり見たことのないようなイケメン…地元の方はすみません)CMやショートムービーで炒め物をしている映像が一部あるのですが、普通に立ったら背が高すぎて上の換気扇に頭が当たってしまうという事態に。(お家はCM制作スタッフさんの新築をお借りしました)

高身長の方向けのお家になっていないので、演者さんには膝を曲げて中腰でひたすら鍋を振ってもらいました。(写真は炒めるシーンがひと段落してはぁ~っとなっている所です)

お父さん役の俳優さん。長時間の中腰本当にお疲れ様でした!

お父さん役の俳優さん。長時間の中腰本当にお疲れ様でした!

その他、お母さんと娘篇では朝の空間をつくるために光の技術を駆使していたり。
(2枚目の写真)。朝は青っぽい光、昼は黄色っぽい光、夕方はオレンジっぽい光を演出して作りだすそうです…!どうやって見せているのか、素人が見ていてもその技術はさっぱりわからないまま、撮影は順調に進みました。

朝の光を演出するためにスタッフさん奮闘中の図

朝の光を演出するためにスタッフさん奮闘中の図

たった15秒、されど15秒に込めたこの想いに、子役の俳優さんからスタッフの皆さんまで総力をあげて応えてくれました。1秒1秒がこんなに尊いと思えたことは、ここ最近であまりないかもしれません。

料理は、想いも伝えていく。

このCMもまた5年経ったらどんな風に捉えられていくかはわかりませんし、おそらく心境や感じ方もそれぞれ変化していくのでしょうけれども。不恰好でも焦がしても、忙しい中焼いてくれたお母さんの卵焼きが何となく嬉しかったり、あまりパラパラに仕上がってなくても、得意気に作ってくれたお父さんのチャーハンが何となく心のトゲトゲを和らげてくれたり。そんなささやかな家族のひと時が思い出せれば、人はつらい事や悲しい事があっても少しずつ立ち直っていけるような気がしています。(※これは個人的な想いがかなり含まれていますので、そうでない方はすみません)

「料理は、想いも伝えていく。」そんな単純で優しいメッセージが、CMなりショートムービーを観ていただいた方々に伝わっていけばいいな、と思います。想いが伝われば、ビミサンや白だしを使わなくてもいいとさえ少し思っています。(いや、使ってもらえればなお嬉しいですが…笑)

→テンヨ武田の新しいテレビCMはYouTubeでご覧いただけます